明日は開校記念日で休業です。今朝職場に行ってから思いだしました。金曜日までは覚えていたのですが、ホントに忘れっぽくなってます(^_^;
職場に行くと、「電子黒板」というのが届いてました。平成21年度補正予算で、「学校ICT環境整備事業」というのが行われ、その事業の中で電子黒板を1校に1台導入するというのがあるんですね。もちろんコンピューターの数の充足やその他諸々の事業が含まれてます。国庫と地方で費用は折半のようです。総額4000億円かかるとか…。
電子黒板(ネーミングのセンスもどうかと思うが…)とはこんなのです。導入されたのはパイオニア製でした。商品名はプラズマ電子情報ボード「Cyberboard」っていいます(このネーミングのセンスも…以下略)。「学校教育専用」とありますがこの一言がアヤしげな雰囲気を漂わせていますねぇ
要するに、液晶ペンタブレットのバカデカいヤツです。ペンとか指でディスプレイに描画が出来るんです。実物投影機の機能(カメラがタコで使えない…)もあって、その他にも、いかにも学校で使えそうな機能を集めちゃいましたよ、ダンナ、ってな感じです。パネル自体ははプラズマでした。
…あれ、パイオニアってプラズマディスプレイ事業から撤退したんじゃなかったっけ?
なんと、よーく見るとディスプレイ自体はパナソニックのものでした。つまり、パナソニックのプラズマテレビ(TVチューナーも積んでます!)に位置検出用のセンサーをぐるっと取り付け、各種インターフェイスをくっつけて、制御用のソフトやユーティリティををPCに入れ、接続して使う、というものですね。そもそもパイオニアがこんなものを作っているのを知らなかったですよ。因みに制御用のインターフェイスはRS-232C。PC周りではもう少数派ですが…。
実は電子黒板が入るという話になった時、「現場にはそんなものより必要なものがあるから、どうせならそっちを買ってくれ!」みたいなことをいったのですが、全く聞いてもらえませんでした。国の事業で、しかも補正予算でわざわざやることですから聞く耳もたんわな、そりゃ。
でも、国から半分金が出ますが、残りの半分を財政的になかなか出せない町村(ざらにあると思います)はどうなるんでしょう?
やらんわけにはいかないだろうし、そうするとその分、本当に必要なものへの財政措置が遅れることになりますねぇ…。ウチの町はまだ逆さに降れば鼻血くらいは出るので何とかなりますが。
そんなこんなで。
多分、電子黒板が入ってとてもウレシイ、って思っている学校現場は少ないんじゃないでしょうか?憶測ですけど。少なくとも何校か聞いてみたらそんな感じですねぇ。とある学校は文字を流して掲示板代わりにするとか…。別に電子黒板じゃなくてもいいような気が…?
使い方によっては結構おもしろいもの(ガジェット的に)ですが、本当にたくさんの教育現場からの要求で導入がされたものとはとても思えないというのが実感です。
この事業には地上デジタルTVの整備も含まれており、とにかく今現在、どこの学校も薄型のディスプレイやテレビ、電子黒板がたくさん導入されていると思います。
そう考えると、教育のICT化っていうのは景気対策じゃないの、という気がしてきます。それが悪いとはいいません。事務機器屋さんとか電器屋さんが潤うのは悪いことじゃないですし。でも、現場の意向よりそれが優先されるようだと困りものです。
大体、使えない(使うイメージが湧かない)センセイもたくさんいるし、普段悪ガキどもを相手に格闘しているような状態の学校では出しておけないですよ、こんな高いもの。
次に来ることは文部科学省お決まりのパターンで、活用のための研修事業ですね。実際、今もやってます。悪いけどそれもくっだらねーものが多いです。しかも、これが結構ムダな金がかかります。
製品のうたい文句に「学校のICT利活用を促進する…」ってありますが、大体において目的と手段を取り違えてるんだからしょうもないですねぇ。ICTは手段であって目的じゃないんですから。教育が推進されるならまだしも、ICT利用自体を推進してどーするの?文科省の事業の資料を見てもその辺のところをナントカしようとして結構苦しい説明になってたりするのが笑えます。ホント、お役所仕事だよな。
なんか金の使い方間違ってますねぇ…。5月時点で決定、執行された補正予算なんで今の政権がどうこうとはいいませんが、次はもう少し現場の実態に目を向けた予算立てをしてもらいたいもんです。
…多分、ウチの学校でも積極的に使うのはワタクシだけになるやも知れません。そもそもみんな必要性を感じていないのでそれは当然です。今は導入されたばかり何でみなさん興味を持ってるかも知れませんが、どんなもんなんでしょうね、実際。
で、そんな状況で、なぜワタクシは積極的に使う気でいるのか。
使うこと自体に難しさを感じないし、何よりも、単に新しいものが好きなんですよ。
その点では中学生並ですが(^_^)
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- 2009/11/30(月) 23:06:39|
- 学校と教育
-
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| コメント:6
ども、、、、、、これが、中国、米国、欧州などに、売れる様になれば、いいのでしょうが~~~~
とにかく、、資源の無い国ですから~~
「儲かりまっかーーー????」で、行く「面」も、あった方が、、、
いいのでは????
でも、
結局、、、ハードを作っても、、「マイクロソフト」に、やられそう。
ですね、、、、、
- URL |
- 2009/11/30(月) 23:40:00 |
- 一発 #79D/WHSg
- [ 編集 ]
一発次郎さん、こんばんは。
ま、ハードに金かけて売れればいいですけど、中身の問題ですね~。
「人間」も含めたソフト面では結構お寒いのが教育の現場だったりします…(^_^)
- URL |
- 2009/11/30(月) 23:45:00 |
- Spitfire Mk.24 #79D/WHSg
- [ 編集 ]
面白そうな機械ですが、やはり、景気対策なんでしょうね、あと 研修事業ってのも
連中の考えそうな感じ、いつの時代も結局は先生の質なんじゃないでしょうか?
- URL |
- 2009/12/01(火) 03:07:00 |
- chap #79D/WHSg
- [ 編集 ]
gulf474さん、こんにちは。
よく分からない研修事業というのが得意なんですね~、教育行政。
ホントに教師の質を上げるような研修は滅多にないです。
…というより出会ったことないです(^_^)
- URL |
- 2009/12/01(火) 15:49:00 |
- Spitfire Mk.24 #79D/WHSg
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こんにちは。確かにこんなもんが学校に一台あっても・・・ですよね。各クラスルームに設置するならもっと使い勝手も考えられるのでしょうが・・・?
ここはひとつこの電子黒板を活用してSpitfire Mk.24さんのプラモデル作成講座でも開いて生徒にプラモの良さを洗脳しようではありませんか。(笑)
- URL |
- 2009/12/01(火) 15:50:00 |
- spitfire #79D/WHSg
- [ 編集 ]
spitfireさん、こんばんは。
文科省のモデルケースでは各階1台みたいな計画ですね。ウチの学校教室はワンフロアに集中してるんで多分1台導入なんだと思います。キャスターがついてガラガラ動かせるんでまあまあいいかなと思いますよ。
…金曜日は学級で工作をやるので早速使います(^_^)
- URL |
- 2009/12/01(火) 16:52:00 |
- Spitfire Mk.24 #79D/WHSg
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